ヒストリエ 3巻 岩明均 ボアの村のサテュラ
一転して奴隷に落ちてしまったエウメネスでしたが、羽振りがいい買い手が現れたよ! やったね!
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ヒストリエ 3巻
第3巻収録話 |
エウメネスがカルディアを去るとき、かつて自分が幼いエウメネスを人質にとったことで、エウメネスの母が惨殺されたことを言えず涙するカロン。
ヒエロニュモスの家をでるとき、エウメネスは散々「よくもぼくをォ!! だましたなァ!!」と絶叫して多少はすっきりし、身分が変われど友達にも見送られほっこりしてるので、ここは水をささないのが吉か。
あとヘカタイオスは成長したエウメネスに、いつか執拗な顔面パンチ喰らうの確定。
エウメネスは、新しい主人ゼラルコスの船に乗り、美味しいキャビアを食いつつ新たな人生が始まります。
で、その船は、奴隷たちの反乱により乗っ取られ、操舵が分からず波に飲まれて沈没。
砂浜に打ち上げられてたところを保護され、そこの村の住民として数年過ごす。という当初の予定の、さらに次の予定とはまたさらに違った人生になるエウメネス。
村の名はボア。
ただ飯喰らい扱いはゴメンだぜ!と、持ち前の知識・物語を村の住民に聞かせてハートをキャッチ。
エウメネスが砂浜に打ち上げられて保護されたあとの看護とかしていた娘・サテュラのハートもなんとなくキャッチしつつ、自分もキャッチされていた雰囲気。
「パフラゴニアのサテュラ…… 忘れる事はできぬ」
と後々堂々とのろけられているみたいなので、エウメネス的にはサテュラのようなスタンダードなヒロインがお好みらしい。分る。
しかしボアの村は元々よそ者が入ってきて開拓してできた村らしく、その所為で地元民との争いが絶えず、近くのギリシア都市・ティオスに地元民との調停を依頼し、その見返りとして朝貢しているという、ティオスの協力無くしては平穏な暮らしが得られない村… 何か猛烈に嫌な予感がするのう。
とか思っているうちに、ティオスに作物を届ける途中のボアの民が、謎のギリシア兵に襲われる事件勃発。
事件調査とティオスに作物の言い訳をしにいくボア側。
メンバーには村一番の剣の使い手であるバトと、そのバトから剣術指南を受けているうちに村で二番目くらいの使い手になっているエウメネスも参加。
見送るティオスと、妹ケイラ。ぱっつんヘアーも悪くない。
しかしこのやたら不安になる1シーン。何か猛烈に嫌な予感がするのう。
サテュラは今は亡き先代村長・ガルドの娘で、ティオスの実力者フィレタイロスとガルドはマブダチ。
で、親同士の約束でフィレタイロスの息子の所へ嫁入りが生まれた時から確定しているらしい。
何の襲撃もなく無事にティオスに着いたエウメネスたちでしたが、殺されたボアの民が持っていた剣を腰にしているギリシア兵を発見。
一方その頃、ボアの村にはサテュラの許嫁でフィレタイロス家次期当主・ダイマコスが現れ、サテュラをひと目見て「美しいではないか!」
ヒストリエ 3
岩明均(著)
この時代でもやっぱり村に咲く一輪の花的な、スタンダードなヒロインが受けるんだなぁと感心しつつ、何か猛烈に嫌な予感もしながら次回です。