ヒストリエ 4巻 岩明均 運命に翻弄される女の子たち
あ、コミックの表紙がバルシネさん(20)だ。太ももがまぶしい。
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ヒストリエ 4巻
第4巻収録話 |
ボアの村と親交が深い親父が重病の隙に、昔からよそもの集団であるボアの存在を良しとしない地元民で構成された私兵を用いてティオスの領地拡大を狙うフィレタイロス家次期当主・ダイマコス。
それに感づいたエウメネスは、この土地で顔が知られていないのが自分だけだからと単身ティオスで調査に乗り出し、ダイマコスの企みをつきとめます。
しかしボアでは兄・ダイマコスが去ったあとやってきた、穏健派の弟・テレマコスのタレコミによりダイマコスの企みを知り、すでに篭城の構え。
これでダイマコスとサテュラの婚約も消え去り、お互い芽生えていた想いに正直になることができたエウメネスとサテュラは夜の月刊アフタヌーン。さすがは勇猛果敢なスキタイ人。
さて、あくまでダイマコスの私兵といえど相手は鎧ガチガチで構成された軍隊。
土地を守るため戦いまくっていた昔とは違い、いまいち戦争前の緊張感が欠ける現在のボアの村民にかわって、生まれてはじめて兵を動かす戦略をたてるエウメネス。
エウメネスはひと芝居うち、ダイマコスとその私兵をおびき寄せることに成功。
柵を武器に利用したり、すごく長い槍を村民に使わせることで、当初の予定通りダイマコスの私兵をこちらはひとりの死傷者なく撃破。
追いつめられたダイマコスはしきたり?に従い、一対一の決闘を望みますが、この由緒ある決闘方法を知らんのかばーかばーかとか言ってたら、文化の違いで本当に知らないボアの村民たちからめった刺し喰らって死亡。
今回の件、非はこちらにある。と、のちほどティオスの方から謝罪。
これでボアとティオスの関係は戻ったかと思われましたが、兄が死に、フィレタイロス家次期当主となったテレマコスがボアの村民の中にエウメネスを発見。
穏健派のテレマコスではありますが、テレマコスにとってエウメネスは兄を騙して殺した首謀者。
さらに友好関係の修復の為、サテュラと自分が婚約する!と明言したばかりなのに、そのサテュラは思いっきりエウメネスの腕を彼女フックしているこの光景。
これでは速攻で友好関係がぶっ壊れてしまうと判断したエウメネスは、戦争下手なボア村民に代わって全て自分が指揮し、同じく戦争下手なダイマコスを俺の見事な策略でブッ殺してやったわ!と、テレマコスの怒りを全部受ける役に徹します。
そしてお前が求めていたサテュラは、ホラ、ご覧の通りじゃい。とまで演じれば完璧でしたが、それはさすがにやらなかったところが紳士。
結果的にはほとんどそのとおりなんですが、テレマコスを散々挑発したエウメネスは村を去ります。
ボアの村民は、頭の良いエウメネスが自分らの為にひと芝居うったのを知りつつ、背中を見送ることしかできず。
そして1巻の、バルシネの追跡から逃げるアリストテレスを舟に乗せ、海を渡るシーンへと戻ります。
ヒストリエ 4
岩明均(著)
そのバルシネ。
アリストテレスを探す途中に訪ねた、標本だらけの妖しすぎる家の主になんらかの毒を盛られたシーンがあり、サテュラが物語から退場した今、貴重な20歳ポニーテールで生足の人妻の安否が気遣われます。