ドラゴンボール 26巻 鳥山明 フリーザの気がまた強くなりやがったし……!
ドラゴンボール連載300回をいいカタチで終わらせたピッコロすわん。
天下一武道会で悟空とガチバトルを繰り広げた、主人公に比肩するあの強いピッコロすわんが帰ってきました!
帰ってきて、そして、帰ってしまいました。
究極のパワーとは、ナメック星人の怒りいったい……うごごご!!
しかし安心して下さい。ベジータと悟空も同じような道を歩む事になります。
前の巻で変身したフリーザと互角以上の闘いを見せたピッコロ。
フリーザも本気じゃありませんでしたが、ピッコロも重たいターバンとマントをつけたままだったのでまだ余裕の表情を見せてます。
しかし笑顔もここまで! 「きさまらに殺されたナメック星人の怒りをおもいしれ!!!」
多めに見積もっても10歳の緑が吠える!
これには息子の悟飯も「勝てる!!!!!」とガッツポーズ!
ダメでした。
フリーザの本気とは、あと2つも残している変身にありました。
ということで当時クラス内ではエクレアエクレアと評判だった、頭部が長くなった第3形態フリーザ様のお目見え。
またも飛躍したフリーザの戦闘力に、ついさっきまでイケイケだったピッコロも「バ…バケモノめ……!」と、ピッコロの負け台詞として定着した感がある台詞を口にしてしまいます。
嗚呼、これはもう勝てません。
古川登志夫さんのナイスボイスで悔しそうに言われると「これは逆立ちしても勝てない」感がより格調高いです。
「くそったれ!! パワーがてめえならスピードはオレだ!!! 一生かかっても追いつけんぞ!!!」
と、小さい子達が見てる前で敵に背を向けどこに行くつもりなのか、唐突な高速飛行をしてみたりと迷走っぷりがハンパなく。
そしてフリーザに追いつかれてメッタ打ちにあう悲劇がピッコロの全身とピッコロ好きのハートを容赦なく襲います。
4歳しか年が離れていませんが育ての親のピンチに飛び出す悟飯。
クリリンも追いかけようとしますがベジータに止められ、「オレを半殺しにしろ!!! いますぐだっ!!!」と言われます。
クリリンはかつて、這々の体のベジータを後ろからヤジロベーの刀で刺そうとしてましたし、瀕死パワーアップにはベストなチョイスでしょう。
「自ら死にかけても効果はないっ!!!」
「カカロットは下級戦士だ!!! あれいじょう強くはなれんっ!!!」
と、フリーザが最終形態になる一刻を争う時だったので多少言動に乱れが見受けられますが、ピッコロの戦線離脱が私の予想より2巻くらい早かったので、サイヤ人の反則体質にかけるしかありません。
「半殺し」っていったのに、ちょっと太すぎるエネルギー波でベジータの胸板を貫くクリリン。
おかげでベジータは9割殺しくらいになってしまいましたが、「それで…いいんだ…」と珍しく褒めていたのでOK。
さすが気の操作にはちょいと定評があるクリリンの仕事っぷりです。
デンデはもちろんベジータは無視!
同胞を仲間をたくさん殺しといて、「目がかすんできたからなおせ」とかヤですわぁジョーダンきつい。
クリリンの丁寧な仕事っぷりが裏目にでて思いっ切り死にかけるベジータ。
しかしピッコロに頼まれたのと、デンデにも伝わってきたフリーザの最終形態のプレッシャーに、すっごいイヤな顔をしながらベジータを治すデンデ。デンデの状況把握能力と勇気ある決断に拍手。
神龍でピッコロをどこか分からぬ地に降り立たせてしまったミスは無しにしてあげたい。
そのデンデは回復したベジータに横っ面蹴っ飛ばされて倒れたあと、フリーザに狙撃されて死亡という憂き目に。憂きすぎる。
デンデをノーマークにしてたら悟飯とベジータが際限なく強くなっちゃう恐れがあるから、これは変身に集中しながらも周辺の変化に気を配っていたフリーザの状況把握能力に拍手。
瀕死からまたも戻っていたベジータ。
自分の方が強いと判断したら急に態度が横柄になるベジータの、さらにパワフリャに膨れあがった戦闘力を今!
きさまらに殺されたサイヤ人の怒りをおもいしれ!!!
勝てる!!!!!
ダメでした。
星の被害を無視したフルパワーで放ったエネルギー波を、フリーザの蹴りだけで簡単に軌道を変えられてしまいベジータ戦意喪失。
そっとしてあげればいいのにベジータが流した涙に対して解説入り。
自分の方が強いと判断したら急に態度が横柄になりますが、自分の方が弱いと認めてしまうと誰よりも早く臆病になるベジータは、その後フリーザに首を絞められながら背中を殴られ続けます。
アニメだとご丁寧に捻りが入っていたような。
戦闘力の差は歴然ですが、ネイル戦でもみせた巧みなチカラ加減で予告通りじわじわなぶり殺しにする様子です。
そこに治療を終えた悟空が登場!
前も申し上げましたが、悟空には界王拳がある分、ベジータが戦闘力を100上げるのと悟空が戦闘力を100上げるのでは重要度が違います。やっぱずりぃなぁ界王拳!
ベジータは1度界王拳の悟空と拳を交えているんですが、どうも界王拳の事をよく分かっていない様子。
悟空を見て超サイヤ人だ超サイヤ人だとはしゃいだあげく「ざまあみやがれ」とフリーザを挑発してたら、心臓を撃ち貫かれてしまいました。
ベジータは地球でも見せた脅威の粘りを見せていましたが、さすがに心臓を貫かれてはそれほど無茶も出来ず、悟空にフリーザ打倒を涙のリクエストして死亡。
ライバルを殺された悟空はベジータを土葬にしたあと、ベジータに託されたサイヤ人の誇りと地球代表の誇りを胸に、今! フリーザに挑みます!
きさまらに殺されたナメック星人とサイヤ人の怒りをおもいしれ!!!
勝てる!!!!!
ダメでした。
最終形態フリーザはさらにパーセンテージで管理されており、序盤こそ悟空にしっぽ噛まれたりして痛がってましたが、50%の出力で悟空を圧倒。
10倍界王拳で半分のフリーザに勝てない悟空。
フリーザがホントに50%しか本気だしてないのが嘘である事を願いつつ、20倍界王拳かめはめ波に賭けますがフリーザをちょっとムカつかせただけという哀しい結果に。
ドラゴンボール 26
鳥山明 (著)
この巻だけでピッコロ・ベジータ・悟空が、「フリーザは俺がヤルから、お前等は遠くで解説でもやっているがいいわ!」をやって見事敗北。
「かんぜんにもうどうしようもねえ」になってしまった悟空も、背中ガシガシ殴られてしまうのか?
次回です。