ヘルシング 5巻 平野耕太 第一目標はロンドン全域
苦も無く大英帝国の空母をミレニアムの大西洋艦隊旗艦「アドラー」にしてしまったリップヴァーン。
彼女の能力は、火縄式で命中精度に難があるといわれる「マスケット」の弾道をホーミングさせることで、弾一発で獲物を沢山仕留める「魔弾の射手」だ!
ずっと一発の弾が標的をホーミングする様は、「コナミワイワイワールド」でツインビーを使用し、ロケットパンチを撃ったあとに戻ってきたパンチを回収しないで避けまくると、パンチがいつまでもぐるぐる追いかけてきてちょっと子供心くすぐる様子といえば分かりやすいでしょう。
![]() |
HELLSING 5巻
第5巻収録話 |
対化物用の銃弾とかもある世界ですから、弾が獲物を追い続ける「魔弾の射手」は脅威。
これはさしものアーカードも苦戦を強いられる事間違いなしと思っていた時期が私にもありました。
アドラーにあった棺桶から続々とでてくるミレニアムの吸血鬼兵達。
完全にアドラーは吸血鬼の戦艦になっており、近づくのも容易ではない。
ということでヘルシングサイドが用意したのは、米軍SR-71「ブラックバード」を英空軍がゴリッと内部を魔改造した高々度実験機「EXP-14LIE」。
これにアーカードが乗ってアドラーに垂直急降下って寸法よ。
かくしてEXP-14LIEは、アドラーの対空砲でも迎撃できない特攻を見せましたが、リップヴァーンの魔弾が高速で突っ込んでくるEXP-14LIEを何度も往復して迎撃。すごい弾速すぎる。
魔弾で炎上したEXP-14LIEはそのまま海に墜ちるかと思われましたが、中のアーカードがルーク戦で見せた「拘束制御術式 三号二号一号 開放」で、機体の破損箇所を自分の身体で補強。
さながら吸血鬼の翼のようになったEXP-14LIEは、無事アドラーに垂直落下。
ノリノリだった出だしはどこへやら、アーカード登場にすっかり怯えてしまったリップヴァーンを救おうと吸血鬼の兵達が銃で応戦するも全員餌。
リップヴァーンは勇敢に散っていった兵達に勇気をもらって「魔弾の射手」でアーカードを貫きまくるも、弾を歯でがっちりキャッチされゲームセット。
横っ面ぶん殴られたあと自分の銃で胸を刺され、壁に磔になったところを首筋から血を吸われるコンボを喰らって敗北。
でもアーカードに血を吸われて満更でもない顔。セラスもアーカードに血を吸われたとき、悔しいけど満更でもない顔だったのでしょうか。
その様子を前巻から神出鬼没を披露していたヴェアヴォルフ・シュレディンガーがカメラで収め、部下のはずかしい光景を見守る少佐他、ミレニアムの人たち。
リップヴァーンはアーカードに吸収されていきましたが、少佐は「彼女は任務を果たした 完全に」と称賛。
アーカードをロンドンから遠ざけるのが目的だったらしい。
ヘルシングは、難事件を全てアーカード任せにしたのがアダになりました。
かくしてミレニアムの人たちは数機の巨大飛行船で悠々とロンドン上空へ。
ロンドン市民は大パニック。とりあえず危機管理能力の前に写真撮ろうとする文化はここでも健在のもよう。
吸血鬼なもんだからパラシュートも無しで次々とロンドンの地に降りていくミレニアムの皆さん。
ミサイルは放たれるわ吸血鬼兵が武装して突っ込んでくるわでロンドンはあっという間に火の海に。
HELLSING 5巻
平野耕太(著)
「私は私の仕事をしよう」と闘志を燃やすインテグラ。
2巻で一度私兵が全滅し、頼みのアーカードは海の上。
セラスとウォルターと、金さえ払えばきっちり仕事するけど吸血鬼軍隊相手には…な傭兵たちでどうにかできる状況なのでしょうか?
次回です。